千葉工業大学 / 応用化学科 / 山本研究室
計算化学で生命・物質・環境・教育の問題解決
投稿:22-04-21 / 更新:22-04-23

大学での学びとは? 生徒から学生になる皆さんへ

この春、大学に入学される新入生の皆さん、おめでとうございます。

新入生の皆さんは、大学という新しい環境で生活がはじまることについて、期待や楽しみがたくさんあることでしょう。その一方で、大学ってどんなところだろう?高校までと何が違うの?と、少し不安に思うことがあるかも知れません。

このノートでは、この春、「生徒」から「学生」になる新入生の皆さんに向けて、「高校までの学び」と「大学からの学び」の違いについて、私が考えていることを少しお伝えしてみたいと思います。

新入生の皆さんが、「自分だけがこの違いに戸惑っているわけではないんだ」と気付き、「新しい学び」への向き合い方について、遠慮なく大学の教職員に支援を求めていただくきっかけになればと願っています。

「大学」ってどんなところ?

大学ってどんなところ?と尋ねられたら、私は次のように答えてみたいと思っています。

学問」ができる「学生」を育てるところ

学問」も「学生」も、よく聞き慣れた言葉ですよね。しかし、この2つの言葉がもつ意味を考えてみようとすることで、「高校までの学び」と「大学からの学び」の違いについて、いくつかの気付きがあるように思っています。

「学問」とは?

はじめに、「学問」という言葉について考えてみましょう。

学問」という言葉の出典は、「易経」という古代中国の書物のようです。

君子學以聚之 問以辯之 寬以居之 仁以行之

漢文は苦手だったのであまり自信はないのですが、多分、次のように読むのだと思います。

君子は、(がく)以て之を聚(あつ)め、(もん)以て之を辯(わか)ち、寛(かん)以て之に居(お)り、仁(じん)以て之を行う。

このことから「学問」とは、問題集を解くときのように「あらかじめ決まった答えの導き方を身につける」のではなく、興味・関心をもった事柄に「なぜ?」と問いつづけて、学び得た知識を自分自身で検証しながら、その真理を深く探究することであると私は思っています。

大学の学び」では、知識や技術だけではなく、主体的に学び・問う力を身につけることも目指しています。

「生徒」から「学生」へ

つぎに、「学生」という言葉について考えてみましょう。

高校まで皆さんは、「生徒」と呼ばれていました。国語辞典(広辞苑)で「生徒」の項目を調べてみると、次のように説明されています。

学校などで教育を受ける者

つまり、これまで「生徒」だった皆さんは、先生方の指導にしたがって受動的に教えを受ける存在とみなされていました。

一方で大学からは、皆さんは、「学生」と呼ばれることになります。国語辞典(広辞苑)で「学生」の項目を調べてみると、次のように説明されています。

学業を修める者

つまり、これから「学生」となる皆さんは、高度な専門知識と豊かな教養を自ら能動的に学ぶことができる存在だとみなされるようになります。

学び手である皆さんが「生徒」→「学生」という変化を経験することに伴って、教え手である大学の教員の在り方も、高校までとは異なってきます。

「高校」までは

高校までは、先生方がある教科について教える内容は、基本的には、文部科学省が定めた学習指導要領に沿ったものでした。

また、先生方が毎日、皆さんの出席や成績の状況をチェックしていて、もし休みがちになったり、成績が芳しくなくなったときには、「どうしたの?」と声をかけてもらったこともあったのではと思います。

つまり高校までは、生徒である皆さんが何を学ぶべきなのか・どのように学ぶかについて、主に先生方が指導されていました。

「大学」からは

大学からは、同じような名前の科目があっても、大学ごとに、授業の到達目標・学習内容・評価方法が大きく異なっていることがほとんどです。

また、授業を無断で欠席しても、先生は何も言わないかも知れません。なぜならば私たち大学の教員は、学び手である皆さんは「生徒」ではなく「学生」であって欲しいと思っているからです。

学生」となる皆さんは、受動的に教えを受ける存在ではなく、自ら能動的に学ぶことができる存在であり、何を学ぶべきか・どのように学ぶべきかは自分自身で決める必要があるとみなされるようになります。

「大学での学び」とは?

ということで、「学問」や「学生」という言葉を手がかりにして、「高校」と「大学」の違いについて考えてきました。

大学での学び」について、私が大切だと思うこと・伝えておきたいと思っていることについて、まとめてみたいと思います。

大学での学び」では…

私たち大学の教員は、皆さんが「学問」のできる「学生」になることを願って、様々なサポートに取り組んでいきます。皆さんの人生の大切なひとときに立ち会わさせていただき、その成長に携わることができること、私たちは楽しみにしています。

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